久しぶりに民宿に泊まったら、客が自分一人だった。
すいません、俺一人の為にご飯そんなに炊かないで下さい、なんか申し訳ないかんじ。
ゲレンデはピーカン。放射冷却で朝は氷点下10℃以下。
ひと足先に仕事納めをして、鈴本演芸場へ。
開場20分前に着いたら2軒隣の木曽路の前まで行列が出来てた。年の瀬に暇な人が世の中にこれほどいるとは。
朝太郎:転失気
駒次:生徒の作文
翁家社中
菊之丞:短命
喬太郎:たいこ腹
ロケット団
百栄:露出さん
紫文
馬石:時蕎麦
紋之助
白酒:芝浜
今年は 『芝浜と芝浜に纏わる噺の会』だそうで、初日から順に、歌奴、百栄、白鳥、白酒、琴調と、新作派が2人、講談1人と異色の顔ぶれ。
お気に入りの白酒師匠が主任で芝浜を掛けるとなれば行かねばなるまい。
前座の朝太郎さん。結構上手いね。途中、忘れて出てこなかったけど。
駒次さんの作文はやっぱり鉄道ネタが多い。
菊之丞師は所作がうまいなぁ。
喬太郎師は軽い感じで。
古典2席続いた所で新作の百栄師匠。
馬石師が再び落ち着いた感じの古典で、中堅の人気者が上手く繋いでる感じ。
主任の白酒師匠の『芝浜』。
これは所謂『古典』『人情噺』の『芝浜』では無かった。
枕で、今企画でまともな芝浜は歌奴、琴調の2人だけと言ってたけどその通りかも。
ストーリーも展開も普通の芝浜と同じ。でも芝浜ではない。
夫婦の人物描写を『熊の皮』の甚平さんのようなお人好しで頼りない夫と気の強い妻に書くことで、人情噺要素の全くない全編爆笑の噺に変えてしまった。
賛否両論ありそうだけど、これは新しい可能性を観た感じがします。
若手が何か消化出来ず納得出来ずに苦しみながら人情噺として演るのであれば、返ってこっちのほうがいいかもしれない。ハレーションは大きそうだけど。
同じ噺なのに演者によって全く異なる。これだから落語は面白いなぁ。